デグー

デグー 〜 この子とのお別れ 〜

我が家のデグー

死んでしまいました。

ペットロスは死んでしまった瞬間から始まる。

50過ぎての喪失感。

デグー 〜 この子との別れは突然に 〜日常にすっかり溶け込んで当たり前の存在になっていた我が家のデグー。 死んでしまいました。 ペットロスは死んでしまった瞬間から...

愛しいペットとの死別によるショックから立ち直るには、

ペットの死を受け入れるための儀式が必要だと感じました。

死んでしまったこの子とのお別れの始まり

この子は、もう死んでしまった。

このこにはもう何もしてあげることが出来ない。

今は生きている家族の事を考えなけれんば。

とりあえずこの子の亡骸をどうするか考える。

火葬か土葬か

土葬か火葬か。

土葬なら庭に埋める場所があるけど、野良猫などに掘り起こされて荒らされないか。

荒らされないように遺体をレンガで囲んで埋めようか…

そういう事を考えるとこの子を死んでるとはいえ埋めるという作業が辛い。

では火葬か。

火葬ならペット葬儀屋か。

早速ネットでペット葬儀屋を検索。

あった!

愛しいペットが死んでしまうという体験は私の記憶の中では初めて。

ここはプロにお任せしよう、と電話。

ペット葬儀屋さんに電話する

ペット葬儀屋さんに電話をして葬儀内容を確認。

とりあえず3日後に火葬を依頼。

遺体はどうしたらいいか確認すると、「この時期なら常温でも大丈夫でしょう」とのこと。

そうは言っても少しでも腐敗していく姿を見るのは耐えられない。

火葬までの間、今の寝ているような姿を保ちたい。

眠ってるようなこの子の姿を保たせるために冷やす

常温で置いていくのはこの子の寝姿が崩れていきそうで怖い。

冷やしておきたい。

家にあるポータブル冷凍冷蔵庫を探し出し、そこにこの子の遺体を入れるように準備を始める。

ポータブル冷凍冷蔵庫、蓋を閉めると中に入れたこの子が見えない。

大昔、子供に与えたジグソーパズルを探し出す。

パズルの額の透明なプレートを冷凍冷蔵庫の蓋代わりにして冷気を閉じ込める。

中に寝かせるこの子の姿も見えてうまくいきそう。

この子への供養とは

私にとっての私の出来る供養とは、この子の事をずっと忘れないこと。

妻は「供養したい」との事だが、具体的にどうしたいのかわからない。

ペット葬儀屋さんは人間の葬儀と同様に色んなコースがある。

献花や僧侶さんのお経、お寺にお墓を作る、などなど。

とりあえず妻には葬儀屋さんにやってもらいたいことを葬儀屋さんのサイトを見て葬儀内容を調べてやりたいことを決めて葬儀屋さんに電話させる。

最終的には、火葬に加えて献花と僧侶さんのお経もお願いすることに。

葬儀は2日後に変更。

二日足らず…

この子の寝姿とも、本当にもうお別れ。

お別れの時間は長過ぎず短過ぎず必要だと思いました。

葬式前日の夜、人の心を支えてくれるこの子

最終日はこの子の横でみんなで就寝。

この子が寂しくないように…とは言っているが、実際のところ心の救いを求めてるのは生きている人間の方。

死んでもなお生きている人の心を支えてくれているこの子。

本当にもう何もしてあげれなく申し訳なく、本当に心を支えてくれて感謝しかない。

この子の形見を残したい

この子を火葬してしまうと、もう二度とこの子の姿を見ることは叶わない。

せめて、この子の生きていた姿の形見を残したい。

この子の生きた証として、この子の黄金色の体毛を持っておきたい。

亡くなった夜、ネットショップでペットの体毛や遺骨を携帯できるカプセルキーホルダーを検索。

その日のうちに妻と子供のカプセルキーホルダーを注文。

ちょうど葬儀の日の午前中に投函配達、夕方の葬儀の時間に間に合う。

迅速なショップの対応に感謝。

葬儀場を事前確認

大事なこの子を託す葬儀場。

勢いで決めてしまったペット葬儀屋さん。

電話対応してくれた人は良さげな感じだったけど、どんな場所でどんな葬儀が行われるのかわからない。

なので、葬儀屋さんには前日に私が出向いて、場所や、どういう施設で、どういう人がいるのかを確認してきました。

こじんまりとした人間の葬儀場をコンパクトにした感じ。

葬儀屋さんと対面して、話を聞き、書類をもらい、式場や火葬場の写真も撮り帰宅。

家族にどんなところで葬式をするのか、撮ってきた写真を見せて聞いてきた話をしました。

葬儀の日、この子との別れの日

冷凍冷蔵庫の中のこの子、火葬の直前まで遺体の劣化は見られず綺麗な姿。

本当に生きて寝てるような姿。

いよいよ葬儀当日時間が迫る。

家を出る前に、この子の寝てる裏側の毛をハサミで切り取り一つのカプセルに収める。

もう一つのカプセルは葬儀場で遺骨を入れようと持っていく。

バッテリーと遺体を入れた冷凍冷蔵庫を車に積み、葬儀屋へ家族で向かう。

葬儀場は事前に現地確認してたので、迷う事なく到着。

葬儀が始まる前の手続き

葬儀場に到着するとまず手続き。

前日にもらった記入を終えた書類を提出。

そして、この子の体重測定。

体重の違いで火葬時間が変わり、火葬料金が体重ごとに料金設定されている。

この子のその時の体重は207Kg

痩せてしまった印象。

一番軽い火葬時間の短いコース。

デグーの火葬は初めてとのこと。

外来種かどうがの確認を求められるもわからず後で調べることに。

葬儀前手続きはスムースに進む。

葬儀前のこの子とのスキンシップ

遺体は白い台の上に寝かされる。

ペットの葬儀時には体毛を切って形見とする人が多い、という話を葬儀屋さんから聞き、ここでも体毛を採取。

切った毛は持ち込んだカプセルに収める。

結局、二つのカプセルの両方ともに体毛を収めることに。

馴染みのない焼いた骨を眺めるよりも見慣れた体毛の方が結果的に良かった。

僧侶さんが到着するまでがこの子と触れ合える最後の時間。

この子を抱っこして目一杯スキンシップを行いました。

葬儀が始まる

間も無く僧侶さんが到着。

式が始まる。

まず僧侶さんのお話。

心に響く優しいお話。

そして、祭壇を前にしての僧侶さんのお経。

続いて、お焼香。

人を送るのと同様の儀式。

葬儀は20分弱だったでしょうか。

その後、僧侶さんは退出して、この子との本当に最後の肉体との物理的なお別れの時間。

抱き上げ、頬擦りしたり、匂いを嗅いだり…今まで日常だったスキンシップ。

ただ、違うのはこの子は抵抗することなくされるがまま。

姿はまるで生きて寝てるようなので、名残惜しさが消えないけど、もうこの時が終われば二度とこの子を抱く事が出来ない。

いよいよ火葬、本当にお別れ

10分くらいの最後のスキンシップを続ける中、頃合いを見計らってこの子を台に戻す。

献花を切ってこの子に添える花をお盆の上に乗せていく作業。

作業を終えると、遺体を火葬台へと抱っこして移動。

火葬台の上に遺体を置き、献花。

お水と餌とこの子へ向けてのお手紙も添えていよいよ火葬。

最後に寝姿のこの子を撫でる。

下の子は燃やされる瞬間に立ち会うのは耐えられないので、私と車でその場を離れる。

妻は、「一人にしたくない」と火葬に立ち会う。

骨だけになってしまったこの子

火葬はおおよそ20分ほどとの事。

後から嫁さんから聞いた話だと、骨が綺麗に残るように焼き具合を何度も確認して火葬を完遂させたようです。

火葬場を離れて公園を歩く。

火が落ちて人気もなく寒い。

しばらくすると、妻から「火葬が終わり炉を冷ましているのでそろそろ戻って来て」と連絡が入る。

戻ると炉の扉を開けて火葬台を引き出す。

そこには変わり果てた骨だけのその子が横たわっていた。

骨になってしまったこの子からの黒い塊のメッセージ

頭、背骨、手足、尻尾、そしてチャームポイントだった出っ歯…骨は綺麗に焼き残っているように見える。

所々に黒く焼け焦げた塊。

葬儀屋さんによると、病気を持ってる動物にそういうものが見られるとのこと。

生前、この子は何でもかんでも齧っていた。

プラスチック系のものが内蔵に残っていて焼け残ったのか。

それとも、癌的なものがあって、今回の死因に関わるものだったのか。

私は、この黒く焼き焦げた塊を見るまでは、落下防止対策を徹底すれば、この子はもっと長生き出来たのでは…という思いから、次こそは幸せに長生きさせたいという思いで、一区切りついたら、ペットロスの穴を埋める為にも、直ぐにでも新しい子を迎えたいと考えていたのですが、死因が、生活習慣、食生活、もしくは一匹で飼っていたので一人の時間が長くてストレスで病んでしまったのか…と色々考えると、軽々しく次の子を迎えるような気持ちになれなくなってしまいました。

火葬されて骨だけになっても無言で色んなメッセージを伝えてくるこの子。

色々考えさせられます。

この子の骨を骨壷へ入れていく

そして骨を骨壷へ移す作業へ。

骨は小さく脆くなっているので、ピンセットを使って摘んで骨壷に入れていく。

骨が繊維的な台にくっついてなかなか取れない。

そっと少しずつ尻尾から骨壷に入れていく。

頭部の骨を骨壷に入れたら最後に喉仏を収めました。

こんな小さな動物にも喉仏。

綺麗に焼いてくれた葬儀屋さんに感謝です。

心の中の区切りをつける葬式は終わる

骨壷に骨を全て収めて式は終了。

遺影と残った献花と袋に入れられた骨壷を持って帰宅。

もうすっかり外は暗く、今夜は外食することに。

遺骨は車に残し、体毛の入ったカプセルを持って居酒屋へ。

ちゃんとした式を執り行う事で、気持ちに区切りがついて、ようやくこの子の死を受け入れる事が出来たと思いました。

この子に対しての若くして死なせてしまった申し訳なさは消えません。

でも、私たちは生きていかなければならないし、家族を守っていかなければならない。

また、翌日からこの子の居ない新たな日常が始まります。

にほんブログ村 その他日記ブログへ
にほんブログ村

PVアクセスランキング にほんブログ村